ハイボールや水割りなど、さまざまな楽しみ方があるウイスキーですが、今回は「ストレート」です。

ストレートって、お酒が強い人が飲むものじゃないんですか?

そういうイメージがあるのも事実です。でも実は、ストレートこそがブレンダーが表現したかった味わいを、ダイレクトに体験できる最適な飲み方なんです。
なぜストレートで飲むのか?
ウイスキーは、樽から出されたばかりの段階では度数が60度近くあり、樽ごとに全く異なる個性を備えています。
その数千〜数万にも及ぶ原酒を見極め、ひとつの「完成された作品(製品)」を作り上げるのがブレンダーという職人です。
ボトルの蓋を開け、何も加えず注ぐストレートで飲むということは、ブレンダーが創り上げた「完成された味わい」をダイレクトに楽しむということです。
ストレートで飲む前に豆知識
相棒「チェイサー」
ストレートを楽しむ上で、ウイスキーと同じくらい重要なのがチェイサーです。
ストレートのウイスキーはアルコール度数が40度以上あります。そのまま飲み続けると、以下のようなデメリットがあります。
- アルコールの刺激で舌が痺れてしまい味が分からなくなる
- 食道や胃腸への負担が大きくなる

チェイサーを挟むことで舌がリセットされ、一口目のような新鮮な味わいを何度でも楽しむことができます。グラスの隣には必ずお水を用意しておきましょう。
あなたにもある「効き鼻」の秘密
ウイスキーは「飲む香水」と呼ばれるほど、香りが重要な要素です。飲む前にぜひ試してほしいのが「効き鼻」のチェックです。

効き鼻ですか?

実は手や目と同じように、鼻にも左右で香りを捉えやすい「優位な側(効き鼻)」が存在します。
効き鼻の調べ方

効き鼻の調べ方を教えてください!

片方の鼻孔を指で軽く押さえ、片方ずつウイスキーの香りを嗅いでみてください。 「どちらの方が香りをより鮮明に、心地よく感じられるか」を試してみると、自分の効き鼻が分かります。
グラスに鼻を近づけるときは、効き鼻を中心にそっと香りを嗅ぐことで、ウイスキーの香りをより深く捉えることができますよ。
テイスティングのステップ
準備ができたら、いよいよ飲んでみましょう!一気に飲むまず、次の手順で楽しんでみてください。
①【色】まずはかざして色を見る ウイスキーの色をじっくり眺めてみましょう。熟成された年数や樽の種類によって、綺麗なゴールドだったり濃い琥珀色だったり、全く違うのが面白いところです。

②【香り】そのままの香りを嗅いでみる グラスをクルッと優しく回したら、鼻を近づけて香りを嗅ぎます。まずは何も足さずに、ストレートならではの豊かな香りをチェック!(さっき探した「効き鼻」の出番です)

③【味わい】ストレートで一口味わう ここで一口!ごく少量(数滴〜小さじ半量ほど)を口に含み、舌の上で転がすように馴染ませてからゆっくり飲み込みます。力強い味わいと、鼻から抜ける長い余韻を噛み締めましょう。

④【加水をして変化を楽しむ】水を数滴たらしてみる ストレートを味わったら、常温の水をほんの数滴垂らしてみます。
水を足したら、まずはもう一度香りを嗅いでみてください!ツンとしたアルコールの刺激が消えて、隠れていたフルーツのような甘い香りが一気に広がります。
最後に、もう一口味わってみます。アルコールの角が取れて驚くほど口当たりがまろやかになり、ストレートの時とは全く違う表情を楽しめます。

どんな「味」を感じられる?

正直、アルコールのピリピリした味しか分からないです。

そうですね。安心してください。度数40度以上の強烈な刺激に舌や鼻が驚いている段階では、奥にある風味までたどり着けないのが当然です。
チェイサーを挟みながらほんの少量を口に含み、ゆっくり舌になじませていくと、アルコールの刺激が引いたあとにさまざまなフレーバーが顔を出し始めます。
- スイート: バニラ、蜂蜜、キャラメルのような甘み
- フルーティー: リンゴ、レーズン、オレンジのような甘酸っぱさ
- スモーキー・スパイシー: 燻製、ナッツ、潮の香ばしさ

最初から「これはバニラだ!」と細かく言い当てる必要はありません。「なんだか甘い気がする」「なんとなく香ばしいかも」といったぼんやりとした印象で十分です。
ゆっくり時間をかけて飲むことで、アルコールの角が取れ、グラスの中で少しずつ隠れた味が顔を出してくれます。
「トワイスアップ」の楽しみ方
テイスティングのステップ④でご紹介した「加水」。これをさらに進めた飲み方に「トワイスアップ」があります。

トワイスアップってどんな飲み方ですか?

トワイスアップとは、「ウイスキー」と「常温のお水」を「1:1」の同量で割る飲み方です。氷は入れません。プロのブレンダーがテイスティングする際にも使われる方法で、アルコールの刺激を抑えつつ、ウイスキーの香りを最も開かせることができると言われています。
いきなり1:1にしなくてもOK!「加水のグラデーション」を楽しもう
「トワイスアップ=最初から1:1で割るもの」と思われがちですが、実はきっちり半分にする必要はありません。
ウイスキーの銘柄や好みによって、一番美味しく感じる水の量は人それぞれ。だからこそ、少しずつお水を足していくプロセスそのものを楽しむのがおすすめです。
- ストレートで味わう
- 数滴〜小さじ1杯の加水で香りの開きを楽しむ
- さらに少しずつお水を足していき、自分にとって一番美味しいバランスを探す
- 最終的に1:1(トワイスアップ)まで伸ばして、まろやかな風味を楽しむ

このように、ストレートからトワイスアップへと変化していく「グラデーション」を味わうのも、ウイスキーならではの贅沢な楽しみ方です。冷やすと香りが閉じてしまうので、お水は必ず「常温・氷なし」を用意してくださいね!
まとめ:自分のペースで、最高の一杯を楽しもう
ストレートは一見ハードルが高く思えますが、チェイサーを用意し、少しずつ水を加えながら香りの変化を追っていくと、そこには無限の奥深さが広がっています。
今夜はぜひお気に入りのボトルと常温のお水を用意して、時間の経過と加水によるドラマチックな変化をじっくり味わってみませんか?
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管理人@momomo
関西在住│以前は東京都内で働いていたこともありますが
現在は大阪市内で働いている会社員です。仕事のかたわらブログの更新と新たなウイスキーの開拓をしています。
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